愛媛のICT活用実践事例集(小・中・高・中等・特支)
1月23日(月)、ICT活用授業改善推進を目的とした2年生の「数学Ⅲ」の公開授業が行われ、他校の先生方にも本校の授業を参観していただきました。
複素数平面におけるド・モアブルの定理について学習し、その定理がなぜ成り立つのかを証明し、どのような問題で利用できるかを確認しました。また、班別活動で大学入試問題にも挑戦し、問題を解くことで数学の楽しさを実感しながら復習することができました。生徒の感想の中には、「定理自体は難しくない(むしろ分かりやすい)内容だが、どの場面で、どのように利用すればよいかは思いつかなかった。これからも積極的に入試問題に挑戦したい。」というものが見られました。
・ロイロノートを活用し、PDFファイルに直接書き込み、授業後に生徒に配信するなどした結果、板書の時間を短縮することができました。
・数学アプリGeoGebraを用いることで、複素数平面上の点の回転移動などを視覚的に分かりやすく説明することができました。
11月22日(火)にICT活用授業改善推進を目的とした「生物」の第2回目の公開授業が行われ、他校の先生方にも本校の授業を参観していただきました。
第1回の公開授業は7/8(金)に行われ、Forms で事前のアンケートを配布し回答させておいて、その日の授業のカギとなる用語の認知度や、前時までの理解度を調べ、テキストマイニング機能で、アイスブレイクに利用しました。そして、1人1台端末を通して、NHK for Schoolから、実際には扱うことの難しいヒトの血液を用いた実験を視聴させ、Forms で事後アンケートを配布し、理解度を確認しました。
今回の授業でも生徒は各自の端末を使ってTeamsでデータを共有させながら、ICTを積極的に活用した授業が展開されました。
・Teamsで共有したパワーポイントのシートに班ごとに話し合った内容を投稿させて、各自の端末で閲覧できるようにしました。
・Teamsで共有したエクセルファイルに、各班の実験データ(班ごとに実験条件・・温度が異なる)を入力させ、酵素反応と温度との関係を表した一つのグラフを作り上げました。
・Forms で事後アンケートを配布し、理解度を確認しました。
11月22日(火)にICT活用授業改善推進を目的とした公開授業が行われ、他校の先生方にも本校の授業を参観していただきました。「世界史A」の授業では、ICTを積極的に活用した授業が展開され、効果的に学ぶことができていました。
イギリスの歴史教科書を、生徒が翻訳サイト等を活用しながら翻訳しました。翻訳した内容については、「Microsoft 365word」のファイル同時編集機能を用い共有した上で、協議しながら日本の教科書との比較を行いました。
3月に「桃太郎電鉄~日本っておもしろい!―教育版―」を活用した地理学習を行いました。
駅のマスに止まると、その地域の情報を調べることができるため、各自でゲームを進めながら、各地域の特色についてプリントにまとめました。
振り返りでは、自分が調べた地域についてロイロノートを活用し共有しました。
生徒の感想では、「知らない場所についても楽しく学ぶことができた」「旅行で訪れてみたい」等の発言があり、充実した学習となりました。
ロイロノートを使用して、以下の内容を実施。
・事前にサイトのURLを送り、スムーズに授業ができるようにしておく。
・共有機能を使い、自分が調べた地域について発表させる。
大学入試問題を解き、生徒がプレゼンテーションソフトを用いて解説を行いました。
・他者に開放を分かりやすく説明する能力を育成する。
・1つの問題を多くの視点から解くことで、思考力の向上を目指す。
という目標を達成することができました。
生徒は、1人1台端末でスライドを作る作業を通して、どこがポイントになるかを考えて解くようになりました。また、コロナ禍で他者に説明する機会があまりなかったため、久々の話し合いを楽しんでいました。どのように説明すべきかを班で積極的に相談する姿が見られました。
・データを共有ドライブに保存させたところ、有効活用する生徒が増えました。
・実際は紙で入試問題を解くことになるため、紙媒体とICTのバランスを考える必要があります。
・インターネットに接続できない等の事態に備え、複数の端末にデータを保存しておくか、共有ドライブに保存しておく必要があります。
バスケットボールの授業において、試合を録画し、試合間で映像を見ながら作戦会議を行いました。
生徒は、自分がプレイしている映像を見たことで、どこに視点を当てて次のプレイに繋げれば良いかが理解できていました。映像で見ると、どこに空間があるかがはっきり分かるため、最初はうまくできなかったことが、次第に理解して動くことができるようになっていきました。
・空間を埋める動きによってボールを繋ぐことができるようになる
・自他の課題に対して映像でフィードバックしながら解決に向けた意見を出すことができるようになる
という授業の目標を達成することができていました。
どこから撮影するとより理解しやすい映像が撮影できるかという点が難しかったです。タブレットをモニターに接続する関係もあり、場所選びに苦労しました。
「ドロップレット・プロジェクト(https://droptalk.net/)」により毎日配信されているDropNewsを、全校で共有している。DropNewsは、視覚的な情報を中心にしたニュースである。多くの児童が関心を持って見ることができ、社会の出来事に関心を持つきっかけとなっている。
全校児童が入ることのできるgoogle classroomを作成した。毎日、ストリームにDropNewsを添付し、共有できるようにした。ニュースは、各学級の電子黒板や1人1台端末を用いて見ることができる。
STEAM教育校内研究授業【②外国語×商業】を実施しました
3月10日(金)1年5組において、「英語コミュニケーションⅠ」と「ビジネス基礎」の教科等横断型の授業が行われました。「自分の考える新しいコンビニエンスストア」をテーマに、まずグループ内で英語で発表をし、その後に各班の代表者による発表を行いました。各班とも、プレゼンテーションに積極的に取り組み、熱心に活動していました。コンビニエンスストアの現状や課題を踏まえ、独自の店舗経営について考えを深めることができました。
・英語でのプレゼンテーションをする際、一人一台端末でデータを作り、それを使って班内での発表をしました。
(ファイルは、Teamsの指定した場所に保存)
・全体への発表は、教員端末でプロジェクターに投影し、コンビニエンスストアの現状や課題の補足説明をし、学習を深めました。
自律神経と心拍数の関係性を確認する際、生徒端末と接続したデータロガー「DrDAQ」と自作したパルスオキシメーターを用いて、脈拍の可視化を試みました。心拍の変動が可視化できているので現象の理解ができた生徒が多かったです。考察時には、日頃から強度の高い運動している生徒とあまり運動していない生徒のデータを比較して安静時心拍数の違いや最大心拍数の違いについて議論している生徒も見られました。課題は、作成したパルスオキシメーターのセンサーが非常に敏感で、計測するのにコツがいるため、計測できるようになるまで時間がかかったことです。今後は、計測しやすいよう設計しなおしたいと考えています。
※本研究のデータロガー活用は、公益財団法人中谷医工計測技術振興財団科学教育振興【プログラム】助成「生徒1人1台端末とデータロガーを活用した理科教育の実践」の助成を受けたものです。
・生徒端末とデータロガーを接続し、自作したパルスオキシメーターを用いて、心拍変動を測定しグラフ化し生徒間で共有・考察させました。
原形質流動の実験の際、自作した顕微鏡アタッチメントを生徒端末に装着し観察・撮影を行いました。その後、生徒各々がImageJを用いて、タイムラプス画像から原形質流動の速度を計測しました。生徒が観察した計測データを共有することで、多くの種の比較を行うことができたため、生物の進化を絡めた議論ができていました。今後の課題は、ImageJの操作に慣れるまでに時間がかかったため、顕微鏡観察のたびにImageJを使用するなど工夫して、使用頻度を上げる必要があると感じました。
※以下のURLに自作した3Dデータ(STLファイル)がありますので、ご自由にダウンロードしていただき、お持ちの3Dプリンターに対応したスライサーソフトで3Dプリントデータを作成していただけたらと思います。
https://drive.google.com/file/d/1LUhIfSeVJrV-GsArO14FMC_By-sVEDu2/view?usp=share_link
・生徒端末と顕微鏡を取り付けるアタッチメントを3DCADで設計、3Dプリンターで作製し、それを用いて原形質流動の様子を顕微鏡で観察・撮影しました。
・撮影したタイムラプス画像から原形質流動の速度をImageJで測定し、速度データを生徒間で共有し考察させました。